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Vol.3 ビタミンA誘導体を用いたシミ治療について解説いたします!

巷には様々な美白化粧品が溢れていますが
イマイチ効果を感じられない、もっと確かなケアを知りたい!
と感じている方はいらっしゃいませんか?

美容皮膚科では医師の処方のもと
ビタミンA誘導体を使った『シミ治療』が行われています。

今回はシミの成り立ち、種類を詳しく説明した上で
ホームケア可能なビタミンA誘導体によるシミ治療を解説していきます!


✧シミの成り立ち
 
『シミはメラニンの蓄積!』


皮膚は大きく分けて、表面から表皮・真皮・皮下組織の三層に分かれています。
表皮は更に表面から角質層・顆粒層・有棘層・基底層に分けられ、基底層にはメラノサイト(色素細胞)とケラチノサイト(表皮細胞)が存在しています。

紫外線などの刺激因子によりケラチノサイトが刺激を受けると、ケラチノサイトからメラノサイトを活性化する物質が作られ、刺激がメラノサイトにまで伝達されます。
活性化されたメラノサイトではチロシン(アミノ酸の一つ)がメラニンに変化する反応が進みメラニンが作られ、メラニンはメラノサイト内のメラノソームという小胞に蓄積します。

本来、メラニンは紫外線、赤外線などを吸収しDNAダメージを軽減して、皮膚を守る役割を持ちます。
しかし、刺激が過剰であるとその分メラニンが過剰に作られてしまうため、メラノサイトからケラチノサイトに受け渡されて、ケラチノサイト内でメラニンが蓄積してしまいます。
このようなプロセスでメラニンが蓄積し皮膚の色素沈着が起こるとシミとなります。


✧シミの種類と原因
 
『シミの原因は紫外線!』


・日光黒子(老人性色素斑)
  紫外線により加齢とともに現れる最も一般的なシミ

・雀卵斑(そばかす)
遺伝性のものが多く、紫外線で悪化するシミ

・肝斑
肝斑紫外線と女性ホルモンにより現れるとされるシミ
*肝斑について詳しくはこちらを参照ください。


・炎症性色素沈着 ニキビや虫刺されなどの炎症後に現れるシミ



✧ビタミンA誘導体・美白外用剤の併用療法
 
『メラニンを排出促進+産生阻害のW作用!』


すでに出来てしまったシミの治療のための治療として、ビタミンA誘導体と美白外用剤の併用療法があります。

・ビタミンA誘導体
基底層で作られたケラチノサイトは増殖とともに上行し角質層に至ると皮膚の最表面である角質となり剝がれ落ちます。これを肌のターンオーバーと呼び通常4週間ほどかかります。
ビタミンA誘導体は体内でビタミンAとしての活性作用の主体の物質です。
ビタミンA誘導体はケラチノサイトの増殖を促進しターンオーバーの期間を約2週間に早めます。そのため、表皮の深いところでターンオーバーされず留まり続けていたケラチノサイトごと、メラニンを排出させることができます。

さらにビタミンAは血中にも存在しているため、使用によりアレルギー反応を起こすことがないと考えられています。

・美白外用剤
メラノサイトにおいてチロシンからメラニンを産生する際に必要な合成酵素(チロシンキナーゼ)を阻害することで、メラニンの産生を阻害します。
ビタミンA誘導体によりメラニンが排出される間に、新たメラニンが供給されるのを抑えるため、併用によりメラニンの少ない新しい表皮を作ることができます。

・治療の流れの例
①まず洗顔します。
②保湿します。
③シミ部分にのみビタミンA誘導体を塗ります。
④美白外用剤を同様に塗ります。
⑤日中であれば日焼け止めを重ねて塗ります。

・効果のあるお悩み
治療期間は通常1クール=2か月間で行われます。

日光黒子 雀卵斑 炎症性色素沈着・・・比較的短期間(1クール以内)で有効
肝斑・・・やや期間(2クール)が必要

・治療中の注意
*塗布後はほかの部分に外用剤が着かないようにすぐに手を洗ってください。
*患部にかゆみが出ても引っ掻かないでください。色素沈着を起こす可能性があります。
*目の周りの薄い皮膚への使用は危険です。
*外用剤はどちらも適切な保存法のもとご使用ください。


※今回ご紹介した利用の流れや利用前後の注意はあくまで例であるため、ご利用に際しては製品ごとの説明または医師の指示に沿って行うことを推奨いたします。