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「脂漏性皮膚炎」について解説いたします!

秋には、夏の疲れによるダメージが身体だけでなく皮膚にも出てきます。
また空気の乾燥や気温低下、自律神経の乱れなどから皮脂の分泌も増えがちです。

そんな今の時季にみられやすいお肌の疾患に「脂漏性皮膚炎」があります。
肌あれや頭皮のフケなどのお悩みは、もしかしたら脂漏性皮膚炎かもしれません。

そこで今回はその症状、原因や治療について解説したいと思います!

♦脂漏性皮膚炎
・脂漏性皮膚炎とは
頭皮・皮膚の皮脂の分泌が盛んな場所に好発し、皮脂分泌の過剰な部位(脂漏部位)に起こる炎症を指します。女性よりも男性に見られやすく、成人の発症の場合は発症を繰り返しやすいと言われています。

・症状
顔であればTゾーンや頬または耳の後ろの皮膚に、かゆみ、赤み、赤い発疹や油っぽい細かい皮ごこびりつく・剥がれるなどの症状がみられます。

特に頭皮では上記の症状に加えてフケが多くなる、大きなフケが頭皮にこびりつく・剥がれるなどの症状みられますが、通常のフケと違い放置すると酷くなったり何度も繰り返したりします。
またかゆみが見られない場合や、時には首周り、胸、背中、わきの下、足の付け根で症状が出る場合もあります。

症状が軽度の時には単なる肌荒れとして見過ごしやすいですが、一度症状が出ると自然に治すことは難しく適切な処置が必要となります。

・原因
実は明確な原因はまだわかっていませんが、重要な要因としてマラセチア菌というカビ(真菌)の増加が考えられています。

マラセチア菌は常在菌と言い、誰の皮膚にも存在する真菌で、通常時であれば悪さをすることはありません。
しかし何かの原因で皮脂の分泌が増加すると、皮脂を栄養とするマラセチア菌が異常繁殖してしまいます。
マラセチア菌に対する免疫反応による炎症と、マラセチア菌が皮脂中の脂質を分解することで生じる脂肪酸による炎症とが直接の原因だと考えられています。


・治療
前述のとおり自然には治りにくいため、まずは外用剤による治療が行われます。
症状に応じては内服薬を使うこともあります。


・治療方法
外用 :ステロイド、抗真菌薬
ステロイドは皮膚に軟膏をタイプ、頭皮にはローションタイプが使われます。
脂漏が起こりやすい部位は皮膚が薄いためステロイドは弱めのものが使われます。

またマラセチア菌に対しては抗真菌薬が使われます。
ステロイドは長期使用が好ましくないため、様子を見ながらの調節ち抗真菌薬との使い分けが必要です。

内服 :抗ヒスタミン薬、ビタミンB2・B6
かゆみが強く外用剤のみでは収まらない場合には抗ヒスタミン薬を内服します。
また皮脂分泌を抑える効果を期待してビタミン剤が使われることあります。


「脂漏性皮膚炎」は軽度では病気とわかりにくいですが
進行すると肌症状やフケなど悩みに繋がりやすい症状が出てきてしまいます。

今回ご紹介した内容を読んでもしかしたら?と思われた方は、自己診断は避け医療機関の受診をおすすめいたします。