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Vol.1 ケミカルピーリングについて解説いたします!

 

ケミカルピーリングとは

ケミカルピーリングとは皮膚に酸などの薬剤を塗り、化学的に融解・剥離する治療法です。
使用する薬剤のpHや濃度・時間・部位・皮膚の状態など様々な条件により皮膚のどの深さまで剥離されるかが変わってきますが、美容皮膚科等の施術では主に表皮~真皮表面までの剥離をケミカルピーリングと呼んでいます。
※皮膚の表面から表皮、真皮の順

***以下では美容皮膚科で行われるケミカルピーリングについて解説していきます!***

ケミカルピーリングの種類

一般的に美容皮膚科でケミカルピーリングに用いられる薬剤

  • グリコール酸
  • サリチル酸マクロゴールサリチル酸エタノール
  • 乳酸
  • トリクロロ酢酸
  • フェノール
  • ベーカーゴードン液

日本人の肌にはグリコール酸が最もマイルドで比較的安全に使用できるため、クリニックで使われています。

美容皮膚科で取り扱い中のピーリング剤
https://www.igenericstore.jp/product/29880
美容皮膚科で取り扱い中の美白剤配合ピーリング剤
https://www.igenericstore.jp/product/1584

ケミカルピーリングの効果

主な効果としてはコラーゲン産生の促進やメラニン産生の抑制といった薬剤の直接作用と、薬剤による皮膚の剥離を利用した間接作用が挙げられます。また間接的に、ケミカルピーリングで表皮に蓄積した古い角質を剥がす+剥がされた皮膚が治癒する際の再生機構を利用することで、皮膚のターンオーバーの正常化および新しい皮膚の再生を促進します。
さらに古い角質の剥離後、新しい角質の生成が促され角質が整うことで、皮膚のバリア機能が正常に働き肌を健やかに保ちます。

ターンオーバーとは?

表皮は皮膚の最表面から角質層、顆粒層、有棘層、基底層に分かれています。ターンオーバーは新陳代謝のことを指し表皮で行われています。基底層で生まれた表皮の細胞が表皮の表面に押し上げられ、角質層となり古い角質が老廃物として剥がれ落ちます。この繰り返しをターンオーバーと呼びます。ターンオーバーの周期が乱れるとくすみ、毛穴の開き、にきび等の様々な肌のトラブルに繋がります。
またターンオーバーは20代をピークに加齢に伴い遅くなっていきます。

ケミカルピーリングの効果が期待されるお悩み

ニキビや毛穴のつまり

ケミカルピーリングにより毛穴を詰まらせている角質や面皰(めんぽう)が排出されニキビを改善させます。赤く腫れた炎症性ニキビの場合は膿の排出され治癒が促進されます。また毛穴の詰まりが解消されるためニキビのできにくい皮膚の状態にもなります。ただし、効果の持続が短く治療中断により再燃することが多いため注意が必要です。

シミ

表皮のターンオーバーの促進に伴い、表皮内に留まっていたメラニン色素が角質まで上がっていき脱落することが促されるためシミを薄くする効果が期待されます。
ケミカルピーリングに用いる薬剤によっては、薬剤自体が直接メラニン色素に働きかけ、しみを薄くする効果を持つものもあります。

ニキビ痕

ニキビ痕に対する十分な根拠はありませんが、シミを薄くするのと同様にメラニン色素の脱落促進によりニキビ跡を薄くする効果があるとして、美容皮膚科でケミカルピーリングが活用されています。

小ジワ・たるみ

真皮でコラーゲン産生の促進が期待されるほか、角質層などの表皮および真皮表面で皮膚の再生が促されるため皮膚のきめや小じわを改善します。ただし、深いしわに対する効果は認められていません。

毛穴の角栓やたるみ

毛穴自体へのピーリング効果に加え、真皮でコラーゲン産生を促すことことから角栓(つまり)毛穴やたるみの毛穴の改善が期待されます。

肌のくすみ

表面に蓄積していた古い角質が均等に剥離され、表皮のターンオーバーも促進されるためくすみの改善が期待されます。

肝斑

肝斑に対する十分な根拠は確立されていませんが、近年では漂白作用のある薬剤とピーリング剤の併用、もしくはケミカルピーリング単体による有効性についての報告がされています。ただし施術後の紫外線対策や接触性皮膚炎への注意が必須です。

そばかす

ケミカルピーリングにより色調の改善が期待できますが、紫外線に当たることで再発してしまうため注意が必要です。

     

ケミカルピーリング利用前の注意

  • 前日の顔剃り、パック、スクラブ洗顔は避けてください。
  • 1ヶ月以内に肌に対する他の治療を行っている場合は医師への相談が必要です。
  • 施術部位に湿疹、口唇ヘルペスやとびひ等がある場合、治癒するまでは行えませんので治療終了後に行ってください。
  • 妊娠中および授乳中の方は医師への相談が必要です。
       

ケミカルピーリングの利用例

Step.1 塗布前の準備

顔の場合、クレンジング、洗顔により肌を清潔にします。体の場合は、塗布部位を清拭し肌を清潔にします。

Step2塗布

ピーリング剤を塗布し所定の時間経過まで放置します。

Step.3塗布後

中和剤やクーリングマスク等を用いて肌をクールダウンさせてから洗顔、洗い流します。

Step.4アフターケア

塗布した部位をしっかり保湿します。

     

ケミカルピーリング利用後の注意

角質層は紫外線から皮膚を守る働きを担っているため、ケミカルピーリング後は角質が剥がれ紫外線が皮膚を通過しやすい状態になっています。 紫外線を防止するために、ケミカルピーリング後はまいにち必日焼け止めや日傘などで紫外線対策を行ってください。            
また角質層は皮膚から水分が失われるのを防ぐ働きもあるため、ケミカルピーリング後は保湿力が低下しています。肌の保湿にはいつも以上に気を付けてください。

     
                     

※今回ご紹介した利用の流れや利用前後の注意はあくまで例であるため、ご利用に際しては製品ごとの説明または医師の指示に沿って行うことを推奨いたします。